先日、私の関与している事業再生会社で、債務整理後の会社を隣接地域の同業社がM&Aされるケースがあり、私はその橋渡しをお手伝いをしました。

そういえば現在テレビドラマ「下町ロケット」でも、阿部寛演じる下町ロケット品質工場を経営する「佃製作所」による、帝国重工のスポイルアウト組が設立して知財問題を抱えた「ギアゴースト社」のM&Aが題材の一つです。ドラマでは譲渡価格はたしか「15億円」でしたね。

 

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事業譲渡(M&A)の対象となった会社の年商は数億円で、買い手として名乗りを上げたオーナー企業の年商は10億円程度です。今回の譲渡価格は1億円弱。買い手企業が長年の内部留保として蓄財した資産を投資した勝負です。佃製作所とギアゴーストの案件よりも数段小さい案件です。

 

両社は同業他社として長年のライバル関係ではあったものの、同業組合のお付合いを通じてよく知った仲でした。

 

両社は県内の郊外を商圏にしているローカルビジネスで、お互いの商圏の人口は減り続けて近年は減収傾向で芳しくない経営成績でしたが、このM&Aによって経営体力が高まります。まず、顧客重複が少なく、統合後の年商は足し算になります。

 

それに対して営業エリアや事務作業の重複を見直すことで、近年の人員不足に対応することができますし、仕入資材の単価についてもお互いに情報交換することでどちらか安い単価での発注が可能にになり利益率が高まることが想定されています。

 

もちろん、余剰により新ビジネスへの取り組みも開始されます。

 

事業面ではいいことばかりのライバル統合ですが、中小企業のM&Aは感情論もあります。

顧問税理士や顧問弁護士も含めて、経験したことがない手続やリスクばかりなので、手とり足取りの案件リーディングが必要で、どのピースが嵌らなくても、ディールは成立しなかったことでしょう。

 

私の担当した業務は、デューデリジェンス(「買収監査」ともいいます)、譲渡価格の計算と調整、そして「FA」です。

このような件でFAは一般的に成功報酬で報酬をいただきますが、今回の様に小さな企業のM&Aでは譲渡価格に連動する成功報酬も十分な物とは言えないため、M&A専門会社や実力のある本格的なFAをアサインすることが難しいかと思います。

 

ユニークスはローカル会計事務所を運営しつつも、FAを行い総合的なサポートも十分できますから、まずはご相談ください。

相談料は売り手企業様からの場合は初回無料。買い手候補からの相談は初回1万円でOKです。

 

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