経営者たちにクラウド会計の利点は横浜のような地方でも一通り知れ渡りまして、今ではユニークスにいらっしゃる起業家はもちろんのこと、事業承継で世代交代される若手経営者も会計管理を刷新するために導入をすすめることが一般的になりました。
いまは「会計」だけではなく、請求書作成、経費精算、人事労務やマイナンバー管理などの機能を併せ持っています。
そこで、クラウド会計を導入する際に必ず選択肢にあがるのが、freeeとMFクラウドです。マネーフォワードは家計簿を使っている方も多いですよね。どちらもとても優れたシステムなのですが、私は以下の様に説明しています。
「簿記がまったく分からなくても簡単に使えるのがfreeeで、ある程度の簿記知識がなければならないのがMFクラウド会計。逆に経理経験や会計事務所の実務経験があったりすると使いにくいのがfreeeで、そうした方に使いやすいのはMFクラウド会計です。」
freeeは従来の会計ソフトとは全く異なり、一度設定をすると未処理をポチポチ・・とボタンを押していく感覚なので、何らかの処理が進みます。この処理が簡単にできるので、自分でもある程度できる・・ように感じるのですよね。
ただ、これを会計事務所の専門的な観点からみると、やはり間違いが多い訳できちんとやりたい会計事務所泣かせではあるのです。言ってしまうと、驚くほど費用が安いところは「もはや割り切ってるとこ」ですから責任は持たないはずです。
また「freeeは白紙のExcelのようなもの」と説明します。
従来の勘定科目とは違う「タグ」という仕組によって、業務処理や管理会計を自由にデザインすることができるので、とても高度な経営管理の仕組みを仕込むことができるのですが、素人がこれを適当に貼ってメチャクチャにしてしまうと、いったん使ったタグを現在は整理することが至難の業で、台無しです。
そのため、freeeは「簡単な会社（例えば社長１名の会社）」と「白紙から高度な経営管理をする会社（例えば経営再生会社やグロースハック志向のベンチャー企業）」で導入します。高度な経営管理とはKPIを設定されて月次予実分析をするような経営で、情報システムとして使うためにはコンサルティングのコストがかかると考えた方がいいです。
一方でMFクラウド会計は、従来の弥生会計など一般的な簿記会計の体系に配慮されており、クラウドという要素と、よくできた優秀な会計システムという側面を併せ持ち、多くの中小企業ではマネーフォワードの方が適していると最近の私は感じます。
従来の会計ソフトにインターフェースが似ているものの、そこはクラウド会計なので多くのツールとの連携や、領収書などの証憑のクラウド処理、銀行口座やクレジットカードとの同期により、試算表が早く出たり簡単に会計情報を管理共有できる利点を併せ持っています。
ユニークスでも、領収書や通帳の丸投げを受けて、記帳代行を行う顧問先に対してはMFクラウド会計の導入を進めようと思います。やっぱり「記帳はすべて会計事務所にお任せしてしまいたい」というお考えは多いので、うちもMF使ってなるべく対応させていただきます。
